2024年10月1日

真夏の障害者就職セミナーOB・OGトーク会

就職体験記

Ⅰ <OB・OGプロフイール>
Ⅱ<当事者インタビューQ＆A>
Ⅲ<質疑応答：会場からの質問>
Ⅳ <まとめ>
ルミノーゾ町田に興味を持たれた方へ
2024年10月の予定
ルミノーゾグループの就労・資格取得実績は以下のとおりです（2024年10月1日現在）

皆さん、こんにちは　
東京都町田市の就労移行支援事業所「ルミノーゾ町田シバヒロ前」の古木と申します。

さて今回は・・　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

町田シバヒロ前事業所にて行われた「真夏の障害者就職セミナーOB OGトーク会」の模様をお伝えしたいと思います。今回で３年目の開催になります。

ルミノーゾの卒業生で、就職され社会で活躍されているOB・OG ３名の方々をお招きして「障害者雇用で働く」をテーマにインタビュー形式のトーク会を行いました。

カフェスタイルで、リラックスムードの中、OB‣OGの方々からは「健やかに働きつづける為の秘訣」を伺うことができました。

以下がトーク会　Q＆Aの主な内容です。

Ⅰ <OB・OGプロフイール>

◇Nさん　　　　　　　

訓練期間：10ヶ月
保有資格：P検準2級、ビジネス文書検定3級
勤務形態：正社員
勤務年数：3年3ヶ月
職種：ビジネスサポート
仕事内容：事務補助

◇Hさん 　　　　　　

訓練期間：10ヶ月
保有資格：Ｐ検4級、ビジネス法務基礎ほか全24種　
勤務形態：契約社員
勤務年数：11ヶ月　
職種：清掃
仕事内容：環境整備

◇Iさん　　　　　　

訓練期間：7ケ月
保有資格：P検準2級、中学校・高等学校教員免許、介護福祉士　
勤務形態：契約社員
勤務年数：8ケ月
職種：社会インフラマネジメント
仕事内容：データ入力、作成

Ⅱ<当事者インタビューQ＆A>

Q１働いてみて良かったと思うことは何ですか？

Nさん

やりがいを持って仕事に取り組めている。
先輩同僚がやさしく教えてくれるので働きやすい。
相談しやすい人がいる。

Hさん

仕事をさせていただくこと自体がありがたい。
以前は経営者だったが、障害者になって、今は一従業員としての立ち位置。
面接試験など数年ぶりで何社も不採用になり不安になった。
就職できて働けていることに感謝。

Iさん　

社会に参加できているという充実感。社会の一員になれたと実感している。
労働の対価としてお金がもらえる。好きなものが買える。
今の会社で働き世の中にはいろんな仕事があるのだと知ることができた。(今の仕事は、国道沿いの山崩れの予防など、防災関係の業務をしている。)

Q２お仕事に就かれて最初、苦労された事は何ですか？

Nさん

人見知りなので会社の人に馴染むのが大変だった。時間が掛かった。
仕事のミスをしたくなかったので、マニュアルを必死に読み込んだ。覚えることが沢山あり、オーバーヒートしそうだった。

Hさん

前職では、自分が決めたルールではなく会社のルールに従うことに苦労した。入社時間に間に合うように早く行き過ぎ上司から指摘された。この経験から、現職ではスムーズに働くことができている。今は上司から指摘されることもなくなった。

Iさん

専門的な仕事が多かったので、頭に入りづらく覚えるのに苦労した。
分からない仕事を人に聞くときのタイミングが難しく悩んだ。

Q3働き続けるために、気をつけていること、心がけていること、工夫されていることは何ですか？

Nさん

自分自身の体調やメンタル管理を徹底している。メンタルが弱るとミスが増えてくるので。
嫌なことがあったらプライベートで発散する。
- 休日は言いたいことを心で叫びながらバッティングセンターで発散している。
上司や先輩・同僚へ報連相を欠かさずに行うようにしている。ミスしてそのままにしておくと後々大変なことになるから。
仲間へ分け隔てなく話しかける事。いろんな人と関わるので、自分と合わない人もいるが、仕事だから話し合って仕事をする。

Hさん

時間を守る
約束を守る
一度聞いたことは忘れないようにする。
メモを取る。
その日のやることを整理する。朝スケジュール表に書いて行う。

Iさん

メンタルの調子を崩さないためにも、ちゃんと休むことを心掛けている。
元気で過ごすより、それ以上悪くならないようにすることを意識している。
k-stepで注意サインが出たら気をつけている。（K-stepセルフケアシートで体調の変化や傾向を把握する。）

K-stepについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

K-STEP(川崎就労定着プログラム)を導入しました！丨ルミノーゾ町田

Q4ルミノーゾの訓練で役に立っている事はありますか？

Nさん

資格の勉強。Ｐ検やビジネス文書など取得。そこの知識が役に立っている。
グループワークでのディスカッションでコミュニケーション力がついた。
自分以外の他の人の障害を知ることができた。⇒前述の分け隔てなく接することに繋がる。

Hさん

資格学習は、障害の特性上、認知機能訓練にも繋がり大変役に立った。おかげで２４種類の資格がとれた。
朝礼・終礼での発表
毎朝、ラジオ体操で体を動かしたのもよかった。

Iさん

毎日決められた時間に通所するということが訓練になった。
K-stepは自分の体調を把握するのに良い手助けとなった。今ちょっと無理をしているサインが出ているので、休もうかとか、リカバリーしたほうがいいかなという考え方や、そもそも自分はどうなると体調が悪くなるのか気づくきっかけになった。
リカバリーは寝る、ヒーリング音楽を聴く。今は無理なく働けている。
P検の取得。事務職を目指していたので就職に役立った。
ハンドベルのプログラム。ハンドベルの演奏自体は楽しくやっていたが、演奏会の準備や片づけ、次に何をするのかなどを考えることや、宣伝チラシを期限まで作り上げたりする作業も役立った。

Q５あなたの目標や将来の夢を教えてください。

Nさん

今の職場で仲間と協力してよりよい環境づくりをしていきたい。上司に提案しながらやってみたい。
仲間や困っている人に手を差し伸べられるようになりたい。
自分自身でやれることを拡大していきたい。職域を増やしていきたい。

Hさん

自分で会社を起こしたい。ハウスクリーニングのビジネスをやりたい。

Iさん

長く働き続けて、色んな事ができるようになり会社の役に立ちたい。

Q６これから就職を目指す方たちに一言アドバイスをお願いします。

Nさん

自分が何ができて何ができないかを把握しておく。 ⇒新しい仕事は苦手だけど覚える努力をする
相手のことを思いやり相手のことも考えて行動をするとよい。

Hさん

目の前の問題を一つ一つ取り組んでいく。そうすると次の課題が見えてくる

Iさん

誰かに頼ることを意識してください。支援機関に通われてる人は支援員さんに。通ってない人は身の回りの親友や家族、あるいは医療機関、相談員さんなどを頼ってください。

Ⅲ<質疑応答：会場からの質問>

❶障害者雇用で働いて会社からどのような協力（配慮）を受けていますか

難しい仕事はいきなり振られる事なく、まずはできる業務から与えられる。
親切丁寧に細かく指導していただいている。指導マニュアルもそろっている。

❷長く働き続ける秘訣は何だと思いますか

仕事やプライベートにしても目標や楽しみを持つこと。例えば「これが欲しい、これが買いたい」など些細な目標でもいいと思う。そうすることで、仕事が頑張れる。
無理をしない。精神的につらくなりそうなときは人に助けを求めるようにする。会社の中にも相談できる人はいる。

❸体調不調や仕事などで困ったときはどなたに相談されていますか

上司やチームの仲のいい先輩に相談している。親身に聞いてくれる。
清掃チームのリーダーや事務員さんなど。（障害を理解してくれている）
業務上の相談は同じ仕事をしている方。それでも解決しない場合はルミノーゾの支援員さんや人事の方に相談している。
体調不良のときは支援員や家族に頼っている。話を聞いて貰えるのがありがたい。

❹ルミノーゾを利用する前に準備をしておくとよいことがあれば教えてください

自分がどうなりたいかというイメージやきっかけを持って通ってもらえたら、きっと将来像に近づけると思う。（自分の場合は就職して長く働く）
通所に向けて規則正しい生活習慣と体力作りをしておく。

❺障害者雇用を選んでよかったと思うことは何ですか

自分と同じ悩みを持った人と仕事ができるので、共感しあえる。
お互い助け合える環境があるという現状が良い。
本当は一般枠で働きたかったが、自分の障害は見えづらいので障害者雇用でよかった。
自分が困ってることや助けて欲しいことを理解してもらった上で働ける。
定着支援員さんが職場と自分の間に入ってくれるので、言いにくい事も伝えられる。
事前に実習で職場の雰囲気を感じ取ることができたのが良かった。

❻定着支援を受けてみて良かった事は何ですか

ルミノーゾの支援員さんに気兼ねなく職場の不安を話して、相談に乗ってもらえるところ。
困ったときに信頼できて相談できるところがあるという安心感。
ルミノーゾの支援員さんが毎月職場に面談にいらしてくれる。従業員の方は私の障害が見えづらく、疑問に思われてしまうが、ルミノーゾの支援員さんはちゃんと理解をしてくれているので安心して相談できる。